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皮なしメロンパンのその後

今、「メロンパンの皮だけ」を商品化したパン製品がブームなのをご存じだろうか。メロンパンの皮が美味しいとの消費者の声をうけ、大手製パンメーカーが、メロンパンの皮だけの製品を商品化した。発売後、あまりの反響に追随するメーカーも現れ、「メロンパンの皮だけ特需」が盛り上がっている。この商品、メロンパンの皮を剥いで、皮だけを袋に詰めて出荷しているわけだが、みなさんは皮を剥がれた「皮なしメロンパン」がその後、どうなっているのか、考えたことがあるだろうか。

メロンパンの皮だけ商品を作る過程で生まれた皮なしメロンパンは、主に地方のスーパーなどに出荷されている。メロンパンでいちばん美味しい皮の部分がないということで、値段は格安、投げ売りに近い。それでも売れ残ってしまうという。地方スーパー店長(42)は語る。

「皮なしメロンパンはそこそこの人気商品です。お金を少しでも節約したい年金生活のご老人の方、あと自動車工場で働いている中国人の方などが大量に買っていきます。しかし、東京でのメロンパンの皮だけブームの影響で大量の皮なしメロンパンが入荷するので、かなりの量が売れ残ってしまいますね」

売れ残った皮なしメロンパンは地元の農協が買い取るという。メロン農家がメロンパン用メロンの飼料に使うためだ。メロン農家(64)は苦言を口にした。

「ひとつのメロンから作れるメロンパンは2〜3個程度。メロン成分の多くは皮にではなく、中身の部分にしみわたります。せっかくメロンパン用メロンを作っても、メロンパンの皮だけ剥いで、残りをこんな形で処分するのはもったいない」

都内の私立大学に通う大学4年生(25)はビジネスコンテストでメロンパンの皮だけを作るパン製造技術についてプレゼンした。

「現在のメロンパンから皮だけ剥いで商品化する製造方法では無駄が多すぎです。はじめからメロンパンの皮だけを作りたい。しかしメロンパンの皮だけを作ることは可能なのか。実のない皮は存在しうるのか。大学で学んだ哲学を活かして、この難問に取り組みました」

最初からメロンパンの皮だけを作ったのでは、それは皮とは呼べないのではないか。この哲学的問題を解決するため、彼は大学院の哲学専攻で研究する道を選んだ。

皮なしメロンパン。その存在に気付かなかった人も多いだろう。今度、スーパーやコンビニでメロンパンの皮だけ商品を買う時には、皮なしメロンパンのことも思い出してやってほしい。